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心配事をいちいち感謝に変える方法

心配事をいちいち感謝に変える方法


よっぽどの楽天家でない限り、人はたいてい心配事を秘めているものです。 

主婦の道子もそうでした。 まわりに気を使い、陽気に振舞っては見せるのですが、実はかなりの心配性。 しじゅう、いろんなことを心配していました。

道子の夫はただ今単身赴任中。 仕事が忙しくめったに帰ってきません。 が、夫は大の読書好きでして、道子におすすめの本を送ってきてくれたりするのです。

今日も夫から一冊の本が届きました。 道子が開けてみると、そのタイトルは・・・

「心配事をいちいち感謝に変える方法」とあるではありませんか。 なんか変な題名ですよね。

物は試しといいます。 道子は早速、その本を読んでみることにしました。 

では、本の内容と同時進行で進んでいきましょう。

「この本を手に取ったあなたは、一見なんの心配もない幸せそうな女性かもしれません。 でも心は裏腹に、常にいろいろな心配事に悩まされているのではありませんか?」

「たとえば、あなたは息子さんのことで悩んでいるかもしれません」

と、ここまで読んだとき道子は驚きを隠せませんでした。 図星だったからです。 でもそれは始まりでした。

本の内容は、まるで道子のために書かれたかのような内容だったからです。

「中学生の息子さんはやる気のない子なのではないですか? 誰が何をいおうと、まるでやる気を出さない。 勉強もスポーツも無関心。 ゲームとマンガに夢中。 あなたはそんな息子さんの将来を心配しているのではないですか?」

その通りでした。 中2の息子は、将来のことなどまるで考えてないように見えます。 こんな調子でまともに高校に入れるのでしょうか? その先は・・・どうするのでしょう。 

「息子さんのことに輪をかけて、もしかしたらあなたはお姑さんのことでも悩んではいませんか?」

道子はドキリとしました。 こればっかりは誰にも言ったことのない話です。 姑は道子以上に心配性。 心配のあまり、年中電話をかけてくるのです。 最近覚えたメールもひっきりなしです。

とはいえ道子は姑のことを嫌っているのではありません。 人柄を慕っているし、いろんな面で尊敬もしています。 ただあまりにも頻繁なので、正直うっとうしく感じることがあるのです。

もし姑の具合が悪くなって同居になったらどうしよう? 時々、電話に出ないことを責められたらどうしよう? メールの返信がどんどん短くなってることで腹を立てたりしないだろうか?

道子の心配はこれまた尽きないわけです。 

驚いたことに、本はすべてお見通しのようです。 読めば読むほど、ぴったりのことが書いてあります。

「では、具体的な方法に入りましょう。 それは簡単に申しあげると、心配事が生じるたびに、それを感謝に変えてしまうという方法です」

「むずかしそうに見えますが、マスターするとかんたんですし、けっこう癖になりますよ。 息子さんはやる気がないんでしたね。 でももちろん、あなたは息子を愛しているのですね」

「では息子さんに感謝してみましょう。 そうです。 あなたの方から感謝をするのです」

「息子さんは健康ですよね。 なんてすばらしい! 息子さんは声だけはいいってよくいわれるんですよね。 すばらしいじゃないですか!」

「さぁ あなたも息子さんに感謝すべきことを見つけてみてください」

ええっと 息子は気持ちがやさしくて、友達からも信頼されている。 息子はわたしが作ったものをおいしいといって食べてくれる。 息子は・・・

と思い出していくうち、なぜだか道子は胸が熱くなってきました。

「そうそう、その調子。 とてもいいですよ。 では、お姑さんのこともやってみませんか。 同じような方法です。 今度は自分でできますね?」

道子は姑のことを考えてみました。 ええっと姑は心配症だけど裏を返せば、私たちのことを考えてくれてる。 どの息子、どの嫁も差別せず、公平に扱ってくれる。

姑は歳のわりに元気で頼もしい。 どんな些細なことも、聞けばよろこんで教えてくれる。 

そうだわ。 よく考えてみれば私は姑に恵まれている。 何を悩んでいたのかしら? なぜ今まで姑に感謝しなかったのかしら?

道子は心から息子と姑、そしてこの本を送ってくれた夫に感謝をしました。 そしてこれからは、あらゆる心配事にも、「いちいち感謝に変える方法」で乗り切ってみようと思いました。

ところで、この本、なぜ道子にぴったりの内容だったのでしょう? 

それは、あとがきを読めばわかります。 あなたも読んでみます?

「道子へ。 ここまで読めば君は気づいているだろう。 これは僕からの誕生日プレゼントだ。 ”手づくりの本”の会社をやっている友人に頼んで作ってもらったんだ」

「単身赴任も長引き、君には長いこと苦労をかけた。 すまないと思ってる。 来年はそちらに戻れそうなので、君や子どもと再び暮らせること、楽しみにしてるよ」

「誕生日おめでとう! 〇〇より」


~おしまい~


読んでくれてありがとう。 他のお話も読みたいという方は、こちらもどうぞ!


気がついたら

いつもニコニコするのは

やっぱできない


いつも優しくするのも

やっぱできない


いつも努力するのも

やっぱできない


それならひとつ

妥協しようか


気がついたら

ニコニコして


気がついたら

優しくして


気がついたら

努力する


そのへんで

手を打っとこう


そのへんなら

できるよね







 

今日という日 

みんなね

今日という日が

キライになることがあるんだ


元気なかったり

悩んでたり

ついてなかったりでね


それでもね

今日という日は

いつもあったかいんだよ


ニコニコ笑って

見守っててくれるんだ


その証拠にね

今日という日

こうしてなんとか

過ごしてこれたでしょ


誰でもみんなね

今日という日が

つらくなることがあるけど


今日という日はね

いつもやさしいんだよ


大きく包んで

見守っててくれるんだよ








おすそ分けだんご



おすそ分けだんご


〇〇県〇〇市。 ここに有名なおだんご屋さんがあります。 有名なのはだんごだけではありません。 いわゆる名物女将ってのがいるんですね。

この女将さんはおいしいおだんごを提供してくれるだけでなく、人生も教えてくれるんだそうです。 本当でしょうか? ちょっと様子をうかがってみましょう。

今、店に小学生の女の子がやって来ました。 近所に越してきた優花という子です。 彼女は小学生ながら、和風甘味が大好き。 通なんです。

優花には妹がふたりいます。 妹たちは何かというと優花につきまとって来たがって、まぁかわいいんですけど、なんかうっとうしい時があるんですね。

今日は優花ひとり。 妹たちはお留守番です。

「おばさん、この店で一番人気のおだんごくださいな」

優花が声をかけると、かっぽう着姿の50代くらいの女将が現われました。 女将はにこにこしながら

「あら、今日はひとりで来たの? 一番人気といえば”おすそ分けだんご”だけど、それでいい?」

と聞きました。

「はい。 一本だけお願いします。 ここで食べていきたいの」

女将さんはたった一本でも気持ちよく売ってくれます。 お店には、時代劇ドラマに出てくるような、茶店風のイスがあって、ここで食べていくこともできるのです。

そういうお客さんには、渋い緑茶も用意されています。 こちらはサービスです。

通の優花は、おすそ分けだんごを一本受け取りました。 そして、子どもながら渋いお茶と一緒に、そのおだんごをいただきました。

「どう? おいしい?」と女将は覗き込むように聞きます。 子どもは正直ですね。 こんな感想をもらしました。

「うーん、前来たときの方がおいしかったかも。 なんでだろう?」

女将さんは嫌な顔もせず、優花の隣に腰掛け説明を始めました。

「前来たときは、家族みんなで来たでしょう? 皆で食べたのよね。 このおだんごは”おすそ分けだんご”といって、皆で分け合って食べるともっとおいしくなるおだんごなのよ」

「でもどうして? おなじおだんごなのに。 味が変わるの?」

「そうねぇ。 味が変わるわけじゃないけど・・・じゃあ、もっと詳しく説明しましょうか?」

「うん、お願い!」

ということで、女将さんはこんな説明を始めました。 

本当はもっと子供向けの言葉で説明したのですが、これを読んでくれてる、既に大人のあなたのために、大体のところを大人用に要約しますね。

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「大抵の人には欲というものがあります。 好きな物、得なことを自分だけで楽しみたい、人にあげたくない、分けたくないと思ってしまうのです」

「ですが、なぜだか、その方法だと思ったより楽しめません。 どんなにおいしいものであっても、どんなに高級なものであっても、独占していると楽しめません」

「たとえば、おだんごを例にしましょう。 おいしいおだんご。 一人で食べても分け合って食べても同じ味ですが、それでも分け合って食べた方がおいしいし、楽しいし、うれしいのです」

「おだんごを分けるということはどういうことでしょう? それは単に食べ物の分配ではなく、”愛”を持って分けている。 つまり、愛を分け合っているのと同じことなんですね」

「愛は分けると広がります。 愛は分けると二倍にも三倍にも増えるのです。 愛をもらった人もあげた人も幸せになります」

「人に分けてしまうと、一見損のように見えますが、実は一番お得ってことなんですね」

「自分も家族も、よその人も、皆が幸せになる方法。 それが愛を分け合うということなのです」

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ってなことをですね、女将さんは子どもでもわかるような言葉を使って教えてくれました。

既に大人のあなた、納得できましたでしょうか?

優花は納得できたようです。 早速、次の日、妹たちを引き連れてやって来ました。 

そこには、特に好物のピンクのおだんごを、妹に分けてあげる、やさしいおねえちゃんの姿があったそうですよ。

あなたも、おすそ分けだんご、いかが? もちろん分け合って食べてくださいね。 


~おしまい~


読んでくれてありがとう。 他のお話も読みたいという方は、こちらもどうぞ!

優しい友達♪

心と体は

友達だよ

体がむてっぽうすると

心が心配してくれるよ

そろそろ休もうよって

教えてくれるよ

心が泣きそうになると

体が気にかけてくれるよ

涙流していいんだよって

ささやいてくれるよ

心と体は

友達だよ

とっても優しい

友達だよ









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